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今でもダイエットのためにカロリー制限をしたり、運動をしたり、ジョギングをしたりする人がたくさんいるようですね。

最近では「結果にコミットする」のライザップが流行っていますが、厳格な糖質制限の上にやはりトレーニングを科しているので、はたから見るとやはりダイエットというのは運動も食事もストイックにやらないといけないというイメージが付きまといます。

しかし、以前からこのサイトでも書いている通り、伝統的な食生活を営む先住民には肥満はありません。

肥満がないわけですからもちろんダイエットという概念もありません。

かといって、激しい運動を毎日しているわけでもなく(もちろん現代社会のデスクワークよりは身体を使っているはずですが)、それでいて男性も女性も病気知らずの丈夫な肉体を維持しているのです。

だから先住民族のような食生活を営めば、現代人も自然にダイエットができると考えるのは自然です。

ウェストン・A・プライス博士の『食生活と身体の退化』

ところで、そもそも肥満とはどういうメカニズムで起こるのでしょうか?

カロリーは関係ない

一般的には摂取カロリーより消費カロリーが上回るとそれらが脂肪に変換され、肥満になっていくと言われています。

そのため、摂取カロリーを減らし、消費カロリーを増やすことがダイエットの基本であると言われています。

だから「ダイエット」というと、カロリーの高い食事を制限し、運動によって消費カロリーを増やすという行動を始めるわけです。

しかし、これが全て嘘なのです。

誰がこんなことを言い出したのか分かりません。例によって医療権威が言い出したのかもしれませんが、この言葉に多くの人が惑わされているため、ダイエットをしようとした瞬間から多くの人が間違った方向に走り始めるのです。

肥満とは何か

肥満とは身体の中に散在する脂肪細胞に中性脂肪が蓄えられ、その量が多すぎる状態を言います。

脂肪細胞には白色脂肪細胞褐色脂肪細胞があり、白色脂肪細胞は大量の中性脂肪を蓄えエネルギーを体内に貯えておく役割を果たしています。

一方、褐色脂肪細胞は余分なエネルギーを熱として放出する役割を持っており、これ自体は成人になるにつれて数が減っていくと言われています。

歳をとるにつれて、身体に脂肪がつきやすくなる一つの理由が、この褐色脂肪細胞が減ってくることが大きな要因だとする説もありますが、本当の原因はそれではありません。

なぜ脂肪細胞に中性脂肪が蓄えられるのか?

脂肪細胞に中性脂肪が蓄えられるメカニズム

では、どうして白色脂肪細胞に中性脂肪が蓄えられるのでしょうか?

実は脂肪細胞に中性脂肪を蓄えるよう指示を出すのがインスリンなのです。

糖類や炭水化物の食事を取った後、急激に血糖値が上昇すると膵臓のランゲルハンス島という部分からインスリンが分泌され、速やかに血糖値を下げるように仕向けられます。

インスリンはまずブドウ糖を細胞の中に取り込むようにし向け、ミトコンドリア内でエネルギーに変換されるように働きかけます。

また、一方でエネルギー不足に陥らないようにブドウ糖をグリコーゲンに変換し、肝臓や筋肉に蓄積できるようにします。将来のためにエネルギーをグリコーゲンという形で保存しておくのです。

しかし、その作業も追い付かず肝臓や筋肉で蓄積されずに残ってしまった血液中のブドウ糖は、中性脂肪として脂肪細胞に取り込まれていくのです。

グリコーゲンがエネルギーの普通預金なら中性脂肪は定期預金と言えるでしょう。(定期預金なので一度お金を入れるとなかなか引き出せない!)

こうして、糖類や炭水化物を取得することによってインスリンが分泌された結果、中性脂肪が脂肪細胞に取り込まれていくのです。

つまり、インスリンさえ分泌されなければ、中性脂肪が脂肪細胞に取り込まれることはありません。

インスリンは糖類や炭水化物を摂取したときに分泌され、脂肪やたんぱく質を摂取したときには分泌されないので、糖類や炭水化物さえ摂取しなければ肥満になることはないのです。

レプチンの働き

さて、こう書いてしまうと、あたかもお米やパスタやラーメンの一回の食事ですぐに中性脂肪が蓄えられていくように思われるかもしれません。しかし実際には、一回ご飯を食べただけで中性脂肪が急激に増加するなんて人は限られています。

普通の人であれば、脂肪細胞に中性脂肪が蓄えられつづけると、アディポサイトカインというホルモンが分泌され始めます。

そして、このアディポサイトカインというホルモンの一種に、レプチンというホルモンがあります。

レプチンが分泌されると、脳は満腹感を感じ始め、さらに脂肪細胞に蓄えられたエネルギー代謝を活発化させます。

従って、インスリンが分泌されて脂肪細胞に中性脂肪が蓄えられても、すみやかにレプチンが分泌されれば、蓄えられた中性脂肪はエネルギーに変換され、肥満にはなりません。

慢性炎症状態は話が別

しかし、この話には「普通の人」という前提がついています。

ここでいう普通の人とは慢性的な炎症反応が起こっていない人です。

炎症反応にも様々な原因が挙げられますが、肥満における慢性的な炎症の最も大きな原因となるのが、血管の糖化です。

血管の糖化

血管は血管の内側にある内皮細胞と外側の平滑菌細胞の間に存在するコラーゲンによって、弾力性が保たれています。血管が柔らかく柔軟性を保っているのは、コラーゲンのおかげなのです。

しかしこのコラーゲンが糖化すると、血管自体が厚く硬くなり、血栓や動脈硬化の原因となります。

このような状態が続くと慢性的な炎症状態となります。

血管の糖化は当然、糖類や炭水化物、果物などの糖分の過剰摂取によっておこります。

 

 

そして、この血管の糖化によって引き起こされた慢性的な炎症状態ではインスリンとレプチンが正常に機能しなくなります。

インスリンが過剰に分泌され、レプチンの分泌が少なくなるような状態が続けば、細胞脂肪に中性脂肪が蓄えられる割合が増え、めでたく肥満となるのです。

肥満にならないようにするには

ここまでの話をまとめると、肥満にならないようにするには、

  1. 脂肪細胞に中性脂肪を蓄えるよう指示を出すインスリンの分泌を抑えること
  2. 慢性的な炎症状態(特に血管の炎症)に陥らないようにし、インスリンとレプチンの機能を正常に保つこと

この二点になります。

そして、もうお分かりかと思いますが、このどちらも原因は「糖質の摂取」にあります。

砂糖(はちみつ、てんさい糖を含む全ての甘いもの)、炭水化物、果物、お菓子などの摂取を一切止めれば、絶対に肥満になることはなく、さらにケトン体エンジンが機能し始めることによって、蓄積された中性脂肪が速やかにエネルギーに変換され続けます。

そして、最初に言った先住民の食生活こそが、まさに糖類・炭水化物をほとんど摂取しない食生活なのです。

 

これが現在流行している「糖質制限ダイエット」の基本的なメカニズムになるのですが、コンビニエンスストアなどで売られている「低糖質」な食品に手を出しているようでは、いつまでもケトン体エンジンは動き始めません。

完全に糖質を絶つことが必要です。

おわりに

肥満の原因はカロリーの過剰摂取ではなく、糖類の過剰摂取にあることを示しました。

今まで目の敵にされてきた、脂肪や高たんぱく質な食事は積極的に摂るべきなのです。

摂取した脂肪がそのまま中性脂肪になることは一切ありません。

そして、脂肪が燃焼するケトン体エンジンが動き始めれば、特に運動をする必要もなく、その人の適正な体重に落ち着きます。

もしそれ(適正体重)以上に体重を減らしたければ、そのときに運動を始めればよいでしょう。

ケトン体とは何か?

最後にもう一度言います。

砂糖や炭水化物、果物を摂取している限り、いくら運動を頑張っても痩せません。

「砂糖断ち」こそがダイエットの正攻法なのです。

(実際は砂糖断ちが運動を続けることよりもストイックなことなのかもしれませんが…)

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